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2013年11月28日

第133回:“If you can't join 'em, lick 'em.”―「仲間になれないならやっつけてしまえ」(口語表現)

こんにちは! ジム佐伯です。
英語の名言・格言やちょっといい言葉をご紹介しています。

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Image courtesy of graur razvan ionut, published on 30 May 2011 / FreeDigitalPhotos.net

第133回の今日はこの言葉です。
“If you can't join 'em, lick 'em.”
「もし仲間になるができないならば、やっつけてしまえ。」
という意味の口語表現です。
昨日ご紹介した、
“If you can't beat them, join them.”
「勝てない相手なら仲間になれ。」
ということわざの口語表現、
“If you can't lick 'em, join 'em.”
とは正反対の言葉ですね。

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Image Copyright by Simone van den Berg, Used under license from Links Co., Ltd.

仲間になってお互いにメリットを享受できる「ウィン・ウィンの関係(win-win relationship)」がどうしても築けない相手がいた時どうするか。
もうやっつけるしかありません。
勝てない相手とは戦わないほうが得策ですが、それでも戦うしかないという状況もあるでしょう。
そんな時に、
“If you can't beat them, join them.”
や、
“If you can't lick 'em, join 'em.”
という言葉をふまえた上で、敢えて反対の表現である
“If you can't join 'em, lick 'em.”
「仲間になれないならやっつけてしまえ」
と言うことがあります。面白いですね。

アメリカの人気コメディアンでトークショーの司会を務めるジェイ・レノ(James Douglas Muir "Jay" Leno, 1950-)は次のように語ったそうです。

0133-jay_leno.jpg
ジェイ・レノ(James Douglas Muir "Jay" Leno, 1950-)
By U.S. Navy submariners, 5 March 2006, cropped by Jim Saeki by 26 November 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons

“Cruz Bustamante said he is going to cooperate with Arnold,
 his theory is, 'if you can't lick 'em, join 'em.'
 And Mary Carey's is 'if you can't join 'em, lick 'em.'”

「クルス・ブスタマンテはアーノルドと協力すると言った。
 彼の理論は『勝てない相手とは仲間になれ』だ。
 そしてマリー・キャリーの場合は『仲間になれない相手はやっつけろ』だ。」

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アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Alois Schwarzenegger, 1947-)
At 2003 Cannes film festival. Photo by Georges Biard [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

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クルス・ブスタマンテ(Cruz Miguel Bustamante, 1953-)
By Lt. Governor Cruz Bustamante (Own work), 29 October 2006 [GFDL or CC-BY-SA-3.0 or CC-BY-2.5], via Wikipedia

2003年のカリフォルニア知事選挙で、現職の副知事だったクルス・ブスタマンテ(Cruz Miguel Bustamante, 1953-)はアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Alois Schwarzenegger, 1947-)と共闘して副知事に再選されました。一方でマリー・キャリーはシュワルツェネッガーとガチンコで選挙戦を闘ってやぶれました。歌手のマライア・キャリー(Mariah Carey, 1969 or 1970-)じゃありませんよ。ポルノ女優のマリー・キャリー(Mary Carey, 1980-)です。
それにしても、いかにもジェイ・レノらしい軽妙な語り口ですね。

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マリー・キャリー(Mary Carey, 1980-)
By J Chang from USA (AEE2008_Nikon_Day1 414 Uploaded by Gohe007), 10 January 2008, cropped by Jim Saeki on 27 November 2013 [CC-BY-SA-2.0], via Wikimedia Commons

アメリカのロック・ミュージシャンであるテッド・ニュージェント(Ted Nugent, 1948-)は、
“If You Can't Lick 'Em...Lick 'Em”(1988年)
というタイトルのアルバムを出しています。
タイトルの意味は、
「やっつけられない相手は、...やっつけろ!」
といったところでしょうか。
ジェイ・レノが比較した正反対の二つの言葉がごっちゃになっていて面白いですね。

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テッド・ニュージェント(Ted Nugent, 1948-)
By Lenny Francioni (http://www.navy.mil/view_single.asp?id=14618), 1 June 2004 [Public domain], via Wikimedia Commons

Amazon.co.jpではテッド・ニュージェントは以下のように紹介されています。
アホ・アホ・ロック番長テッド・ニュージェント。探検好きが嵩じて、ライヴに大遅刻。滞在先のニュー・ギニアからオーディエンスの待つ会場へ直接ヘリで乗りつけた――という、まことしやかな伝説をもつ。腕がギターになってたり、ギターの先っちょが銃になってたりする非常に偏差値の低いジャケットゆえ、ついつい敬遠してしまいがちなアーティストであることは確か。また、邦タイトルもそんな調子で、「炎の突撃隊」「命がけのロックンロール」「野獣地帯」「傷だらけの野獣」とヤリタイ放題…… (以下省略)
【参考】Amazon.co.jp: テッド・ニュージェント のトップセラー

何だかめちゃくちゃ書かれてますね(笑)。「アホ・アホ・ロック番長」て....。
ここまで書かれると、逆にジャケットを見たくなります。曲を聴きたくなったりはあまりしませんが。
邦題は『青コーナーの誘惑』です。ジャケット写真を見たらその意味がわかります。この綺麗な女性はテッドの奥さんだという噂もありますが、さだかではありません。
まあ確かにこのジャケットではアルバムを真面目に聴いてみようという気にはなれない気がします。ファンの方には申し訳ないですが。


If You Can't Lick 'em... Lick 'em [CD], テッド・ニュージェント

“If you can't join 'em, lick 'em.”
仲間になれないならやっつけてしまえ。

なるほど、それも一理あります。
逆の意味をもつということではなく、同じことを逆の側から見て言っているということですね。
ただしかし、戦うのは最後の手段としてとっておいて、できるだけ平和的な解決な道を探りましょう。

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Image Copyright by Simone van den Berg, Used under license from Links Co., Ltd.

それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。

【関連記事】第132回:“If you can't beat them, join them.”―「勝てない相手なら仲間になれ」(ことわざ), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年11月26日

【参考】Wikipedia(日本語版英語版
【参考】“Mary Carey Jokes, Late-Night Jokes About the California Recall Election(マリー・キャリーのジョーク:カリフォルニア州リコール選挙に関する深夜ジョーク)”, by Daniel Kurtzman, About.com, Political Humor




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posted by ジム佐伯 at 12:00 | ジョーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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