英語の名言・格言やちょっといい言葉をご紹介しています。

By U.S. Department of State State Department photo by William Ng, 15 November 2013, cropped by Jim Saeki on 22 November 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons
第130回の今日はこの言葉です。
“My husband Ed and I are thrilled to be here in Japan.”「夫のエドも私も日本に来れてとてもうれしいです。」
という意味です。
“thrilled”とは日本語にもなっている“thrill”「スリル」(興奮、感動、ぞくぞくすること)から来た言葉で、「ぞくぞくするほど嬉しい」という意味があります。
単なる“pleased”を使っていないところが、喜びの大きさをあらわしています。
これはこのたび駐日アメリカ合衆国大使(United States Ambassador to Japan)に着任したキャロライン・ケネディ氏(Caroline Bouvier Kennedy, 1957-)の言葉です。

キャロライン・ケネディ(Caroline Bouvier Kennedy, 1957-)
By US Department of State (http://www.state.gov/r/pa/ei/biog/217581.htm), 2013
[Public domain], via Wikimedia Commons
キャロライン・ケネディがジョン・F・ケネディ元大統領(JFK, John Fitzgerald Kennedy, 1917-1963)は既に大きく報道されており有名です。
今年7月にホワイトハウスはケネディ氏の駐日大使への起用を発表し、10月にアメリカ連邦議会の上院本会議で承認されました。
11月12日に国務省で宣誓式に臨み、同15日に来日。同19日に皇居で信任状捧呈式が行われ、正式に着任しました。
この言葉は11月15日に来日した日に、成田空港で開かれた記者会見の冒頭で述べられた言葉です。

信任状捧呈式に向かうために宮内庁の馬車に乗るキャロライン・ケネディ
By East Asia and Pacific Media Hub U.S. Department of State State Department photo by William Ng, 19 November 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons
ケネディ氏の日本での第一声は、
“Thank you all for coming to meet us today.”でした。まあこれはスピーチ冒頭の決まり文句ですので、本当の第一声はそれに続く言葉となります。
「本日はお出迎えいただき、ありがとうございます。」(仮翻訳:アメリカ大使館、以下同じ)
そこでケネディ氏はこう語ります。
“Hajimemashite.
My husband Ed and I are thrilled to be here in Japan
and looking forward to having our children join us in a few weeks.”
「はじめまして。
夫も私も、日本に来ることができ、とてもうれしく思っています。
数週間のうちには子どもたちも合流することになっており、楽しみにしています。」

成田空港で到着声明を発表するキャロライン・ケネディ
By U.S. Department of State State Department photo by William Ng, 15 November 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons
なんと第一声は日本語でした。日本への敬意を感じさせる気遣いです。
これは日本人が海外旅行をする時にも使えるテクニックです。一言でもいいから現地語で挨拶をすると、相手はとても喜んでくれます。
ケネディ大使はさらに続けて、日本に来れて夫も自分もとてもうれしいこと、そして子供たちがくることも楽しみにしていることを率直に表現しています。
大使着任の第一声としてはこれ以上ない挨拶です。
【動画】“U.S. Ambassador Caroline Kennedy's Arrival Remarks (米国大使キャロライン・ケネディ 到着の言葉)”, by U.S. Department of State East Asia and Pacific Media Hub (アメリカ国務省東アジア太平洋メディアハブ), YouTube, 2013/11/15
【参考】“Ambassador Caroline Kennedy’s Statement on Arriving in Japan(キャロライン・ケネディ新駐日米国大使の到着声明)”, Embassy of the United States, TOKYO.JAPAN, EMBASSY NEWS, Narita International Airport, November 15, 2013
(仮翻訳)
キャロライン・ケネディは1957年にニューヨーク・シティで父ジョン・F・ケネディと母ジャクリーン・ケネディの間に第一子として生まれます。
1960年に父ジョン・F・ケネディがアメリカ大統領選挙に当選し、翌年からホワイトハウスに移り住みます。この時キャロラインは3歳で、大統領の娘として世界の注目を浴びます。

キャロラインと父ジョン・F・ケネディ
By Cecil W. Stoughton (1920-2008) (Cecil Stoughton, White House Photographs NARA) [Public domain], via Wikimedia Commons
しかしわずか3年後、ジョン・F・ケネディがテキサス州ダラスで暗殺されます。キャロラインは母ジャクリーンや兄弟たちとニューヨークに戻ります。
ジョン・F・ケネディの父親が築いた巨額の財産と、有能な政治家を何人も輩出したケネディ家は、王室のないアメリカでは王室に最も近いセレブ中のセレブです。キャロライン自身もコロンビア大学のロースクール(法科大学院)で弁護士の資格をとりますが、彼女は一貫して政治活動からは距離を置きます。
しかし2008年の大統領選挙では、叔父のエドワード・ケネディ上院議員(Edward Moore "Ted" Kennedy, 1932-2009)と共にバラク・オバマ候補(Barack Hussein Obama, Jr., 1961-)への支持を表明し、選挙運動に関わります。ケネディ家の直系なだけにその存在感は大きく、オバマ氏の大統領当選に少なからぬ貢献をしたと言われています。そしてその存在感の大きなケネディ氏を駐日大使に指名したオバマ大統領は、日米関係をそれだけ重視していることの表れだとも言われています。

大統領選挙でオバマ氏への支持を表明するエドワード・ケネディ上院議員とキャロライン・ケネディ
By flickr user diggersf (http://www.flickr.com/photos/diggersf/2226424653/), 28 January 2008 [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons
来日時の成田空港でのスピーチのまとめに、キャロライン・ケネディはこう語ります。
“Our Alliance is critical to a prosperous and peaceful world.”そして最後の最後に、キャロラインはこう締めくくります。
「日米同盟は、平和で繁栄する世界にとって非常に重要です。」
“I am excited to see your beautiful country,
to learn everything I can,
to make lots of new friends,
and to go back to America and tell everyone to come and visit!”
「日本という美しい国を見て、
できるだけ多くのことを学び、
新しい友人をつくることを楽しみにしています。
そして米国に戻ったときには、米国の人々に「日本に行ってみるといいですよ!」と
勧めたいと思います。」
“Arigatoo gozaimasu.”最後も日本語で締めるあたりはさすがですね。
「ありがとうございます。」

ジョン・ケリー国務長官(John Forbes Kerry, 1943-)、駐米日本大使の佐々江賢一郎氏(Ken-ichiro Sasae, 1951-)と
By U.S. Department of State State Department photo, 12 November 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons
【動画】“ケネディ駐日米国大使から日本の皆さんへ”, by U.S. Embassy Tokyo (アメリカ大使館), YouTube, 2013/11/12
“My husband Ed and I are thrilled to be here in Japan.”
夫のエドも私も日本に来れてとてもうれしいです。
もちろんリップサービスも入っていると思います。
でもこんな言葉を聞くと、とても嬉しくなりますよね。
日本へようこそ、キャロライン・ケネディ大使。ご活躍をお祈りします。

By White house photo by Cecil Stoughton, 25 August 1963 [Public domain], via Wikimedia Commons
それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。
【関連記事】第118回:“The real barrier wasn't in the sky.”―「本当の壁は空にはなかった」(チャック・イエーガー), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年10月31日
【関連記事】第56回:“NASA encourages you to keep reaching for the stars!”―「NASAは君が星を目指し続けることを応援する!」(NASAよりデクスター少年へ), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年07月14日
【参考】Wikipedia(日本語版,英語版)
【参考】“Ambassador Caroline Kennedy’s Statement on Arriving in Japan(キャロライン・ケネディ新駐日米国大使の到着声明)”, Embassy of the United States, TOKYO.JAPAN, EMBASSY NEWS, Narita International Airport, November 15, 2013
(仮翻訳)
【参考】“ケネディ家最後の直系、キャロラインが歩んだ道 JFKの長女が女性初の駐日米大使としてついに大舞台に”, 瀧口 範子, 日経ビジネスON LINE, 女の出世ダイバーシティ, 2013年7月30日
【参考】“キャロライン・ケネディさんから日本へのメッセージ【日本語訳】 元大統領の暗殺から半世紀、ネットの反応は?”, The Huffington Post, 2013年11月13日
【動画】“U.S. Ambassador Caroline Kennedy's Arrival Remarks (米国大使キャロライン・ケネディ 到着の言葉)”, by U.S. Department of State East Asia and Pacific Media Hub (アメリカ国務省東アジア太平洋メディアハブ), YouTube, 2013/11/15
【動画】“ケネディ駐日米国大使から日本の皆さんへ”, by U.S. Embassy Tokyo (アメリカ大使館), YouTube, 2013/11/12
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