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2013年09月28日

第99回:“I'd like to be a queen in people's hearts.”―「人々の心の王妃でありたい」(ダイアナ妃)

(本文2357文字、読み終わるまでの目安:5分54秒)


こんにちは! ジム佐伯です。
英語の名言・格言やちょっといい言葉をご紹介しています。

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By Gegodeju (Own work), cropped by Jim Saeki on 12 Sep 2015 [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

第99回の今日はこの言葉です。
“I'd like to be a queen in people's hearts.”
「私は人々の心の中で王妃でありたい」
という意味です。

これは、イギリスのウェールズ公妃ダイアナ(Diana, Princess of Wales, 1961-1997)の言葉です。
イギリスのチャールズ王太子(ウェールズ公チャールズ, Charles, Prince of Wales, 1948-)の最初のお妃として知られています。

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By Rick (Princess Diana, Bristol 1987), 22 May 1987 [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

今日の言葉には続きがあります。
“I'd like to be a queen in people's hearts
 but I don't see myself being queen of this country.”
「私は人々の心の中で王妃でありたい。
 しかしこの国の王妃とであるとは思っていない。」

なるほど。国の王妃ではなく、心の王妃になりたいということですね。

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By Николай Парфёнов (Own work) [Public domain], via Wikimedia Commons

イングランドの貴族の家庭に生まれたダイアナ・スペンサー(Diana Spencer)はイングランドとスイスで教育を受けます。
乗馬や水泳やピアノが得意な女の子でした。王立バレエ団(The Royal Ballet)のバレリーナに憧れてバレエを習ったこともありますが、背が高くなりすぎて断念したそうです。

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By Elke Wetzig (Elya) (Own work), 23 July 1986, cropped by Jim Saeki on 26 September 2013 [GFDL or CC-BY-SA-3.0-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

スイスから帰国したダイアナは社交界にデビューして、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)で開かれたチャールズ王太子の誕生日パーティーで初めて将来の夫と対面します。ダイアナが19歳の時です。
実はチャールズ王太子は、前の年からダイアナの姉セーラ(The Lady Elizabeth Sarah Lavinia Spencer, 1955-)と交際していました。その縁で妹のダイアナも誕生パーティーに招待されたのです。
チャールズ王太子とセーラの交際はうまくいかず、チャールズはロンドンに住み始めたダイアナとの交際を深めます。
そして1981年、チャールズとダイアナはロンドンのセントポール大聖堂(St Paul's Cathedral)で結婚式をあげるのです。この時ダイアナは20歳になったばかりでした。



まるでおとぎ話に出てくるような絢爛豪華で優美な結婚式は、世紀のロイヤル・ウェディングとして世界各国で生中継されます。
その後もイギリス王太子妃として様々な王室の行事に出席したり、日本やアメリカなど世界各国を訪れたりします。
若くて美しいプリンセスは各地で熱狂的な歓迎を受け、その熱狂は「ダイアナ・フィーバー」と呼ばれます。
まさに絵に描いたようなプリンセス・ストーリーです。
これがもしおとぎ話ならば、「ダイアナは王子様といつまでも幸せに暮らしました。」というハッピー・エンディングとなったことでしょう。

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1985年のアメリカ訪問時、ロナルド・レーガン大統領夫妻と
By Courtesy Ronald Reagan Library, November 1985 (From The Ronald Reagan Library) , cropped by Jim Saeki on 26 September 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons

しかし現実は過酷でした。
チャールズは王位継承者として、質素で堅実な暮らしをして公式行事を優先するという教育を受けていました。一方でダイアナはまだ若く、社交界での派手で華やかな生活を好みました。価値観がまるで違うのです。
さらに、チャールズはダイアナと交際していた頃から既婚者であるカミラ・ローズマリー(Camilla Rosemary, 1947-)とも交際していました。カミラがチャールズにダイアナとの結婚をすすめたとも言われています。ダイアナとの結婚後もチャールズはカミラとの交際をやめず、下世話な言葉ですが「ダブル不倫」の状態にありました。ダイアナもそれを早くから知っていました。
ダイアナは自傷行為を行ったり、摂食障害を起こしたりします。マスコミの報道で、チャールズとカミラの交際が世間にも広く知られるようになると、自らも複数のさまざまな男性と公然と付き合うようになっていきます。
そして二人は1992年に別居し、1996年に正式に離婚します。

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1985年の訪米時のパーティーにて、俳優ジョン・トラボルタと踊るダイアナ
By United States Federal Government, 11 November 1985 [Public domain], via Wikimedia Commons

それでも世間はダイアナをそっとしておいてくれませんでした。
マスコミにその動向をこと細かく報道され、特にパパラッチ(paparazzi)と呼ばれるカメラマンたちに執拗にプライバシーを狙われます。
翌1997年、ダイアナが乗っていたホテルのハイヤーがパパラッチに追跡され、トンネルの壁に激突しました。当時付き合っていた恋人と一緒でした。車は時速160キロを超えるスピードを出していたそうです。
必死の救命活動もむなしく、彼女は亡くなりました。36歳でした。
世界中が彼女の早すぎる死を悼みました。

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パリの事故現場(アルマ・トンネル)
By Erik1980 (owk photo) [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC-BY-SA-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

ダイアナはこういう言葉も残しています。
“I like to be a free spirit.
 Some don't like that, but that's the way I am.”

「私は自由人でありたい。
 それをよく思わない人もいるわ。でもそれが私のやり方なの。」

さらにこういう言葉もあります。
“Only do what your heart tells you.”
「心が命ずることだけをしなさい。」

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Georges Biard, 1987, cropped by Jim Saeki on 26 September 2013 [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

事故の直後、ダイアナはうわごとのように、
“Leave me alone.”
を繰り返したそうです。
「私にかまわないで。」
「ほっといてちょうだい。」
「一人にさせて。」
という意味です。
人生の様々な局面で、彼女が最も言いたかったことなのかもしれません。
プリンセスなのに、何と孤独な人生だったことでしょう。

“I'd like to be a queen in people's hearts.”
人の心の王妃でありたい。

かつては100以上の慈善活動を行っていたダイアナ妃。
離婚のあとも、いくつかの慈善活動はやめずに続け、貧困や病気などで苦しむ人々を救い続けました。
その素敵な笑顔と優しい心は、多くの人の心の救いと支えになりました。
ダイアナ妃はまさに、人々の心の王妃になったのです。

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By Nick Parfjonov (Own work) [Public domain], via Wikimedia Commons

それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。

【関連記事】第42回:“By all means, Rome.”―「なんといってもローマです」(ローマの休日), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年06月20日
【関連記事】第67回:“Go, live your dream.”―「行け、夢を生きるんだ」(塔の上のラプンツェル), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年08月03日

【参考】Wikipedia(日本語版英語版



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posted by ジム佐伯 at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 皇室・王室・王家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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