スポンサーリンク / Sponsored Link


2015年11月01日

第253回:“To sing opera.”―「オペラを歌いに来ました」(ポール・ポッツ)

こんにちは! ジム佐伯です。
英語の名言・格言やちょっといい言葉、日常会話でよく使う表現などをご紹介しています。



第253回の今日はこの言葉です。
“To sing opera.”
To不定詞で言いきっています。
「オペラを歌うこと。」
「オペラを歌うために。」

という意味です。
これはイギリスの歌手、ポール・ポッツ(Paul Potts, 1970-)の言葉です。
彼が2007年に出場したイギリスの素人オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント(BGT : Britain's Got Talent)」で語った言葉です。
前回ご紹介したスーザン・ボイル(Susan Magdalane Boyle, 1961-)の出場は2009年ですから、BGT的にはポール・ポッツの方が先輩となります。

0253-paul_potts.jpg
ポール・ポッツ(Paul Potts, 1970-)
By GabboT (One Chance 04 Uploaded by tm), cropped by Jim Saeki on 5 September 2015 [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons

【関連記事】第235回:“I am 47. And that's just one side of me.”―「私は47歳よ。それは私の一面に過ぎないわ」(スーザン・ボイル), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2015年10月29日

0252-susan_boyle_nov_2009.jpg
スーザン・ボイル(Susan Magdalane Boyle, 1961-)
By Deborah Wilbanks (OTRS submission by Deborah Wilbanks) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

ポール・ポッツはイングランド西部の港町ブリストルで生まれ、10歳の頃に聖歌隊で歌い始めました。
周囲からのいじめに悩まされたといいます。歌っている時だけ自分に自信が持てたそうです。
16歳の時に世界三大テノールの一人であるオペラ歌手、ホセ・カレーラス(José Carreras, 1946-)の歌声に感動し、オペラ歌手になりたいという夢を持ちます。
大人になってからもアマチュアのオペラ劇団で歌を学び、歌の賞金でイタリアへ短期の私費留学をしたりします。
けっこう本格的に歌を学んでいるのです。それだけ真剣だったのでしょう。

0253-jose_carreras.jpg
ホセ・カレーラス(José Carreras, 1946-)
By World Economic Forum [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons

出場当時、ポール・ポッツは携帯電話の販売員をしていました。
失礼ながら決して洗練されているとは言えない風貌や服装でした。
審査員のアマンダ・ホールデン(Amanda Holden, 1971-)は出場の目的をたずねます。
そこでポールが答えたのがこの言葉です。
“To sing opera.”
「オペラを歌いに来ました。」
シンプルできっぱりとした返事でした。

0253-aholdenlondon.jpg
アマンダ・ホールデン(Amanda Holden, 1971-)
By See Li [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

ポールはプッチーニ(Giacomo Puccini, 1858-1924)のオペラ『トゥーランドット(Turandot)』のアリアの名曲『誰も寝てはならぬ(Nessun dorma)』を歌います。
ごく普通の外見からは想像もつかない伸びのある高音はたちまち観衆を魅了し、歓声と拍手があがります。
審査員たちも驚きの表情でポールの歌声に聞き入ります。
その様子はYouTubeでも世界中に配信され、大きな話題となります。


【動画】“自信を持って/ポール・ポッツ (日本語字幕つき)”, by koalaoyaji3, YouTube, 2009/04/26
【動画】“Paul Potts sings Nessun Dorma(ポール・ポッツ『誰も寝てはならぬ』を歌う)”(字幕なし), by myredroom, YouTube, 2007/06/10

この時のことをポールは次のように語っています。
“After that first audition, I realized I am somebody.”
「あの最初のオーディションで僕は自分が「誰か」であると気付いたんだ。」
というのが文字通りの意味ですが、
「あの最初のオーディションで僕は自分の凄さに気付いたんだ。」
といったところでしょうか。
ここで“somebody”は「価値のある人物」「重要な人物」という意味で使われています。
まさにポールはその歌の価値を世界中に認められたのです。


【動画】“Paul Potts - Nessun Dorma (Video)(ポール・ポッツ - 『誰も寝てはならぬ』(動画))”, by paulpottstv, YouTube, 2009/10/25

ポール・ポッツのデビューCD『ワンチャンス(One Chance)』は全英チャートで3週連続1位を獲得します。
その半生を描いた映画『ワンチャンス(One Chance)』(2013年イギリス)も作られます。
映画的な誇張もある演出ですが、彼の人生そのものがとてもドラマチックであることがわかります。
ウェールズでの暮らしもリアリティ豊かに描かれていて、とても面白い映画です。


【動画】“One Chance Official Trailer #1 (2013) - Julie Walters, Colm Meaney Movie HD(『ワンチャンス』- 公式予告編(2013年))”, by Movieclips Trailers, YouTube, 2013/09/12

“To sing opera.”
オペラを歌いに来ました。

誰もが緊張する大舞台で、落ち着いてきっぱりと答えたポール・ポッツ。
何度も挫折を味わいながら、ワン・チャンスをものにしたポール・ポッツ。
彼は夢を叶えて世界的なオペラ歌手になったのです。


ワン チャンス [DVD]

それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。

【関連記事】第235回:“I am 47. And that's just one side of me.”―「私は47歳よ。それは私の一面に過ぎないわ」(スーザン・ボイル), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2015年10月29日
【関連記事】第168回:“No one shall sleep.”―「誰も寝てはならぬ」(プッチーニ), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年01月26日
【関連記事】第7回:“If you can dream it, you can do it.”―「夢があればそれは叶う」(ウォルト・ディズニー), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年04月29日

【参考】Wikipedia(日本語版英語版
【参考】“Britain's got talent winner Paul Potts(ブリテンズ・ゴット・タレントの勝者ポール・ポッツ)”, DAILY EXPRESS, By ANNA PUKAS, Mon, July 9, 2007

【動画】“自信を持って/ポール・ポッツ (日本語字幕つき)”, by koalaoyaji3, YouTube, 2009/04/26
【動画】“Paul Potts - Nessun Dorma (Video)(ポール・ポッツ - 『誰も寝てはならぬ』(動画))”, by paulpottstv, YouTube, 2009/10/25
【動画】“Paul Potts - Nessun Dorma (OFFICIAL VIDEO)(ポール・ポッツ - 『誰も寝てはならぬ』(公式動画))”, by tomafila, YouTube, 2012/01/22
【動画】“One Chance Official Trailer #1 (2013) - Julie Walters, Colm Meaney Movie HD(『ワンチャンス』- 公式予告編(2013年))”, by Movieclips Trailers, YouTube, 2013/09/12

このエントリーをはてなブックマークに追加
posted by ジム佐伯 at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
スポンサーリンク / Sponsored Link

ブログパーツ