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2014年02月18日

第183回:“We are like a snowflake, all different in our own beautiful way.” ―「私たちは雪の結晶。みんな違ってみな美しい」(雪の名言)

こんにちは! ジム佐伯です。
英語の名言・格言やちょっといい言葉、日常会話でよく使う表現などをご紹介しています。

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By Michael from U.S.A. (snowflake 20090115_0730), 15 January 2009 [CC-BY-SA-2.0], via Wikimedia Commons

第183回の今日はこの言葉です。
“We are like a snowflake, all different in our own beautiful way.”
「私たちは雪の結晶のようだ。みんな違っている。それぞれの美しさで。」
という意味です。もう少しかみくだいて言うと、
「私たちは雪の結晶。みんな違ってみな美しい。」
といったところでしょうか。
これは誰が言ったか伝わっていません。英語では、
“By Unknown”
と言います。詠み人知らず、といったところです。

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電子顕微鏡で見た雪の結晶
By USDA (United States Department of Agriculture), 3 January 2006 [Public domain], via Wikimedia Commons

“snowflake”とは「雪の結晶」のことです。“snow crystal”とも言います。
雪の結晶は冷たい雲の中で冷やされた水蒸気が空気中の微粒子のまわりに凍りついて生成されます。
途中で溶けると雨になりますが、溶けずに成長すると重くなって落ちてきます。落ちる途中で雪の結晶どうしがぶつかって大きな雪片になることもあります。大きな雪片は「ぼたん雪」とも言われます。
雪が降った時の気温にもよりますが、降ってすぐの雪をよく見ると、肉眼でも雪の結晶の形を見ることができます。雪の結晶は大きなものは0.5ミリから1〜2ミリぐらいあります。黒っぽい手袋などに受けとめて見るとよく見えます。溶ける前に観察するとよいでしょう。顕微鏡をつかわなくても、肉眼や虫眼鏡で十分よく観察することができます。

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By Sara2. (Own work.), 2 January 2010 [Public domain], via Wikimedia Commons

雪の結晶は六角形やそこから枝別れした形をしています。360度の6分の1、60度回転するとぴったり重なり、6回重なったら一回転するという「6回対称性(six-fold radial symmetry)」という形をしています。
自然界に存在する最も美しい結晶とも言われます。
六角形状になる理由は水の分子の構造によるのですが、詳しい説明は省略します。
また、雪の結晶の形は気温や湿度によって異なります。
摂氏0℃から-3℃付近では平らな六角形の「角板」、
-3℃から-10℃付近では湿度が低いと柱状の六角形の鉛筆のような「角柱」、
-10℃から-22℃付近では湿度が低い方から順に「厚角板」「骸晶厚角板」「角板」「扇形」、
-22℃以下では湿度が低い方から順に「角柱」「骸晶角柱」「鞘」の形になるといわれています。
-12℃から-15℃付近で湿度が高いと「樹枝状」が発達します。雪の象徴としてよく使われるあの形です。

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By Pen Waggener (Flickr: Unique), 20 January 2009 [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

雪の結晶は同じ条件でも一つ一つが微妙に異なっています。
“No two are alike.”
「二つとして同じものはない」
と言われます。
そこで今日の言葉です。
“We are like a snowflake, all different in our own beautiful way.”
「私たちは雪の結晶。みんな違ってみな美しい。」
確かにそうですね。似ているけれどもみんな違う。そしてみなそれぞれに美しい。
誰が言ったかわかりませんが、なんとすばらしい言葉でしょうか。

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By Ludek (Own Work) [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC-BY-SA-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

似たような言葉もあります。
“Good friends are like snow flakes. All different and all beautiful.”
「よき友は雪の結晶。みんな違ってみな美しい。」
これも誰の言葉かは伝わっていません。たぶんどちらかがどちらかから派生したものでしょう。

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By Ludek (Own work), 17 December 2009 [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC-BY-SA-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

雪の結晶は肉眼でも観察できるため、古くから観察記録が残っています。
一番古い記録が残っているのは中国の前漢の時代です。紀元前150年頃に韓嬰(かんえい, Han Ying, 中国語:韩婴, 200-130 BC)が書物『韓詩外傳』に雪の結晶のことを書いていると伝えられています。
「韓詩外傳曰凡草木花多五出雪花獨六出雪花曰霙雪雲曰同雲」
(韓詩外傳に曰く、木や草花の多くは五角形であるが雪は正六角形である)
と、宋代の『太平御覧』(たいへいぎょらん, 977〜983年)に記載されています。

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By Mathey Jerome, 9 February 2007 [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC-BY-SA-2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

最も古い観察記録は13世紀のドイツのキリスト教神学者アルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus, 1193頃-1280)が1250年ごろに残したものだといわれています。文字による観察記録です。
また、1555年にスウェーデンの宗教家で歴史学者と地理学者でもあったオラウス・マグヌス(Olaus Magnus, 1490年 - 1558)は『北方民族文化史(A Description of the Northern Peoples, ラテン語原題: Historia de Gentibvs Septentrionalibvs)』に雪の結晶のスケッチを残しています。最古のスケッチとされています。

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オラウス・マグヌスがスケッチした雪の結晶(右側の四角い枠内)
By Olaus Magnus, Published in 1555 [Public domain], via Wikimedia Commons

1611年、惑星の楕円運動を提唱したドイツの天文学者ヨハネス・ケプラー(Johannes Kepler, 1571-1630)は、雪の結晶が正六角形になることを発見します。
1637年、フランス生まれの哲学者で数学者でもあったルネ・デカルト(René Descartes, 1596-1650)は、最も古いとされる雪の正六角形の結晶のスケッチを描き結晶となる過程や状況を研究します。
1665年、イギリスの自然哲学者ロバート・フック(Robert Hooke, 1635-1703)は『顕微鏡図譜(Micrographia)』(1665年)に雪の結晶の顕微鏡観察のスケッチを詳細に記載します。
1901年、アメリカのアマチュア研究家ウィルソン・ベントレー(Wilson Bentley, 1865-1931)は、結晶の顕微鏡写真をアメリカ気象学会誌に載せます。ベントレーは30年後の1931年、亡くなる直前にアメリカ気象学会の会長ウィリアム・ジャクソン・ハンフリース(William Jackson Humphreys, 1862-1949)の尽力で『雪の結晶(Snow Crystals)』と題した写真集を発表します。

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ウィルソン・ベントレーによる雪の結晶の写真
By Wilson Bentley, 1902 [Public domain], via Wikimedia Commons

日本では江戸時代の絵師、司馬江漢(Shiba Kōkan, 1747-1796)が1796年(寛政8年)に顕微鏡での結晶観察でスケッチを残しています。
また下総古河藩の藩主で江戸幕府の老中首座にもなった土井利位(Doi Toshitsura, 1789-1848)は1832年(天保3年)に『雪華図説』に顕微鏡の観察スケッチをまとめています。その影響か、現在の茨城県古河市では、関東平野のほぼ中心に位置していて雪国でもないのに、市内のいたる所に雪華(ゆきはな)紋様が見られるそうです。

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土井利位による『雪華図説』(国立科学博物館の展示)
By 日本語: 土井利位 English: Doi Toshitsura, published in 1832, photo taken on 17 February 2013 [Public domain], via Wikimedia Commons

“We are like a snowflake, all different in our own beautiful way.”
私たちは雪の結晶。みんな違ってみな美しい。

連日の大雪、各地で大変なことになっています。
皆様のご無事を心からお祈りしております。

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Image courtesy of posterize, published on 24 December 2013, FreeDigitalPhotos.net

それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。

【関連記事】第182回:“The Eskimos had fifty-two names for snow.” ―「エスキモーは雪をあらわす52の呼び名をもっていた」(マーガレット・アトウッド), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月16日
【関連記事】第181回:“There is really no such thing as bad weather.” ―「本当に悪い天気なんてない」(ジョン・ラスキン), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月15日
【関連記事】第180回:“Let it snow ! Let it snow ! Let it snow !”―「雪よ降れ!雪よ降れ!雪よ降れ!」(ヴォーン・モンロー), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月14日
【関連記事】第109回:“Love will find a way.”―「愛に不可能はない」(ことわざ、バイロンほか), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年10月15日

【参考】Wikipedia(日本語版英語版
【参考】“息を飲むほど美しい雪の結晶(画像)”, 日本語版:by 松田貴美子/ガリレオ, The Huffington Post, 2014年01月01日

タグ:気象
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posted by ジム佐伯 at 12:00 | Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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