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2014年02月09日

第176回:“The waterfall is most important. Mixes the chocolate.” ―「重要なのがこの滝だ。チョコを混ぜるんだ」(チャーリーとチョコレート工場)

こんにちは! ジム佐伯です。
英語の名言・格言やちょっといい言葉、日常会話でよく使う表現などをご紹介しています。

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Image courtesy of Aduldej, published on 13 November 2013, FreeDigitalPhotos.net

第175回の今日はこの言葉です。
“The waterfall is most important. Mixes the chocolate.”
「重要なのがこの滝だ。チョコを混ぜるんだ。」
という意味です。
これはティム・バートン(Tim Burton, 1958-)が監督した映画『チャーリーとチョコレート工場(Charlie and the Chocolate Factory)』(2005年アメリカ)に出てきた言葉です。
物語の原作はイギリスの児童文学者ロアルド・ダール(Roald Dahl, 1916-1990)が書いた『チョコレート工場の秘密(Charlie and the Chocolate Factory)』(1964年)です。いかにも英国的な皮肉と風刺に満ちた作品です。


【動画】“Charlie and the Chocolate Factory trailer(チャーリーとチョコレート工場 予告編)”, by scarlettgirl64 , YouTube, 2006/09/29


チャーリーとチョコレート工場 [DVD]

ジョニー・デップ(Johnny Depp, 1963-)が演じるウィリー・ウォンカ(Willy Wonka)は天才ショコラティエにしてウォンカ社のオーナー。ウォンカ社が作るチョコレートは世界中で大人気です。
主人公チャーリー(Charlie Bucket)が住む町にはウォンカ社本部の巨大なチョコレート工場がありますが、ウィリー・ウォンカは15年前から工場を閉鎖しています。しかし工場ではチョコレートが作り続けられているらしく、世界中にウォンカのチョコレートがあふれています。いったい工場の中はどうなっているのでしょうか。


WONKA ウォンカチョコレート ネスレ(ゴールデンチケットが入っているかもバージョン)チャーリーとチョコレート工場

ある日ウォンカは、その工場に子供を招待することを発表します。チョコレートの中に5枚だけ金色のチケットを同封し、それを当てた子供は家族一人と一緒に工場を見学できるというのです。さらに、そのうちの一人には想像がつかないほどすばらしい賞品が与えられるそうです。
世界中でチケットを引き当てようとチョコレートが売れに売れ、大騒ぎになります。そして主人公の心優しいチャーリーと4人の子供たちが金のチケットをさまざまな方法で入手し、チョコレート工場に招待されます。チャーリー以外の子供たちはわがままで自分勝手な、いやなタイプの子供たちです。

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By Nicovilla888 (Own work), 1 February 2014 [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

工場の中には夢のような不思議な世界が広がっています。地面には色鮮やかな緑色の草や赤いキノコがはえていて、チョコレートの川が流れています。

“Every drop of the river is hot melted chocolate of finest quality.”
「この川は一滴残らず最高級の熱い溶けたチョコだよ」

その奥には、なんとチョコレートの滝が轟々と流れ落ちています。

“The waterfall is most important. Mixes the chocolate. Churns it up, makes it light and frothy.”
「重要なのがこの滝だ。チョコを混ぜて、フンワリ軽い食感にする。」

これは世界中でもこの工場でしかやっていないとウォンカは自慢します。

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By fir0002 | flagstaffotos.com.au , 9 November 2006 [CC BY-NC 3.0 or GFDL 1.2], via Wikimedia Commons

ウォンカは草を食べてみるように子供たちに勧めます。緑の草は飴でできているのです。
ウォンカは言います。

“Everything in this room is eatable.”
「この部屋のものはなんでも食べていいよ。」

すごいですね。まさに子供の夢。グリム童話に出てくるお菓子の家みたいです。
でも工場の中にこんなものを作ってしまうウォンカって、かなり変ですよね。

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このあと、いろいろなハプニングがおこります。
子供たちは一人、また一人と脱落していきます。
子供たちの悪いところをいましめる、まるで「おしおき」のようなハプニングです。
偶然ではなく、ウォンカが仕組んでいるのです。
子供だからと容赦せず、徹底的にこらしめます。それでも残酷すぎることにならないぎりぎりの範囲に留まっています。
僕は罠にかけるように子供たちあおるウォンカを見て、ダチョウ倶楽部の上島竜兵の「押すなよ!押すなよ!絶対押すなよ!」みたいだと思いました。
いやー、一筋なわではいかない映画です。さすがティム・バートン。
ちょっと説教くさいところもありますが、原作のダークな部分も見事に描き切っています。
何よりも不思議な工場の中を見るだけでもテーマパークに来たかのようにわくわくする、とても楽しい映画です。

チャーリーとチョコレート工場 WONKA BROOCH(ウォンカ・ブローチ)
チャーリーとチョコレート工場 WONKA BROOCH(ウォンカ・ブローチ)

この巨大なチョコレート工場は、いったいどこがモデルなのでしょうか。
映画でははっきりと描かれていませんが、作中の薄暗い空や静かに降る雪などからイギリスのような印象を受けます。
原作もイギリスですし、イギリスの工場を意識していることは確かでしょう。

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By Mixabest (Own work), 7 April 2012 [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

大妻女子大学の安藤聡教授は論文に、
『それはたとえばバーミンガム郊外に実在するカドベリー社のチョコレート工場をモデルにしているという地域性ばかりでなく,(以下略)』
と書いています。
キャドバリー社(Cadbury)はイギリスの菓子メーカーで1824年にバーミンガム郊外のボーンヴィル(Bournville)に設立されました。創業者のジョン・キャドバリー(John Cadbury, 1801-1889)は、当時は飲み物だったチョコレートの乳化加工の技術を開発し、固形のチョコレートを生みだした人物です。まさにチョコレートの元祖とも言える工場です。イギリス人がまっさきに思い浮かべる工場はここボーンヴィルにあるキャドバリー社でしょう。キャドバリー・ワールド(Cadbury World)という観光施設もあって、ガイドつきの工場見学ツアーもあります。ツアーでは5階建のビルと同じ大きさのかつての貯蔵サイロの中で世界最大のチョコレートの滝(!)を見ることができます。まさに『チャーリーとチョコレート工場』を意識した展示ですよね。

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ボーンヴィルのキャドバリー・ワールドにあるチョコレート工場
(実際にチョコレートを製造・出荷している)
Val Vannet, 8 July 2004 [CC-BY-SA-2.0], via Wikimedia Commons

別の説もあります。フランス・パリのチョコレートメーカーであるボナ(Bonnat)の工場がモデルだというものです。
東京・丸の内にある三菱一号館美術館で去年の2月から5月まで開催された展覧会『奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作』に寄せて、同美術館のミュージアムストアではボナのチョコレートを輸入販売しました。その時の紹介文によると、ボナのチョコレートは126年前から変わらぬ製法を守り続けているため作られる数は非常に少ないのだそうです。
パリ市内でもなかなか手に入りづらいので、「幻のチョコレート」ともよばれているそうです。
紹介文には、
『工場はあの映画「チャーリーとチョコレート工場」のモデルとなりました。』
と書かれています。
製法にこだわって門外不出にしているあたりがモデルとなったのでしょうか。

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ボナのチョコレート
By Everjean (Flickr: Chocolat Bonnat. 100%), ca. 1890 [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

しかし何より、アメリカ人なら多くの人が思い浮かべるのは、先日もご紹介した「ハーシーズ(Hershey's)」の創業者ミルトン・ハーシー(Milton Snavely Hershey, 1857-1945)がペンシルベニア州の農村に街ごと建設したハーシー社の巨大工場でしょう。ハーシーの名がついたペンシルベニア州のハーシーという街には巨大なチョコレート工場が立ち並び、チョコレートをテーマにしたテーマパーク「ハーシーパーク」もあるチョコレートの聖地です。もちろんチョコレート工場の見学ツアーもあります。

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ハーシー社のチョコレート工場(ペンシルバニア州ハーシー, 1976年撮影)
By Antarctic96 (Own work), August 1976, cropped by Jim Saeki on 6 February 2014 [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

劇中に登場した世界中で人気の板チョコ「ウォンカ・バー」は実際に食べることができます。スイスに本社があるネスレ(Nestlé)が原作者からウォンカバーの商標を独占貸与され、1998年頃からアメリカで販売されているのです。2005年に映画が公開された時にはネスレはタイアップ・キャンペーンを行いました。今では日本でも入手することができます。


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“The waterfall is most important. Mixes the chocolate.”
重要なのがこの滝だ。チョコを混ぜるんだ。

飴でできた草にチョコレートの川、川に浮かぶピンク色の飴の船、そして川に注ぐチョコレートの滝。
まさに子供の夢を実現させたお菓子の家のような工場に引きこもってチョコレートを作り続けるウォンカ。
どこかあやうい、アダルトチルドレンのような存在です。どうやら心の奥底には深い悩みがあるようです。
はたして子供たちは工場の秘密を解き明かすことができるのでしょうか。
ウォンカの心に秘められた悩みはいったいどうなるのでしょうか。
それは映画をご覧になって下さい。

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それでは今日はこのへんで。
またお会いしましょう! ジム佐伯でした。

【関連記事】第175回:“Love Can't Wait.” ―「愛は待ちきれない」(ゴディバ), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月08日
【関連記事】第174回:“Caramels are only a fad. Chocolate is a permanent thing.”「キャラメルは一時の流行。チョコレートは永遠だ」(ミルトン・ハーシー), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月06日
【関連記事】第173回:“Save the earth. It's the only planet with chocolate.”―「地球を守れ。チョコレートが存在するただ一つの惑星だ。」(ダイアン・カステル), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2014年02月04日
【関連記事】第129回:“Life is like a box of chocolates.”―「人生はチョコレートの箱」(フォレスト・ガンプ), ジム佐伯のEnglish Maxims, 2013年11月21日

【参考】Wikipedia(日本語版英語版
【参考】“[映画]【ネタバレ注意】チャーリーとチョコレート工場”, By Bushdog, やぶいぬ日記, 2005-09-22
【参考】“論文 ロアルド・ダール『チャーリーとチョコレート工場』―<賢明な受動性>と想像力”[PDF], 愛知大学 言語と文化 No. 18, pp.37-46, 2008年1月
【参考】“クラーク・コレクション展で美色・美食・美飾?を堪能”, 三菱一号館美術館, ストアニュース, 2013年2月14日

【動画】“Charlie and the Chocolate Factory trailer(チャーリーとチョコレート工場 予告編)”, by scarlettgirl64 , YouTube, 2006/09/29

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posted by ジム佐伯 at 07:00 | Comment(0) | チョコレート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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